東京都では、条例によって従業員の3日分の備蓄が企業に義務付けられています。
義務と言っても、違反をしても刑事罰や過料などの法的制裁を受けない努力義務ですので、3日分の備蓄するかしないかは当事者の任意の協力に委ねられています。
大企業や、ある程度規模があり余力がある企業ならば、この条例に従って備蓄品が用意されていることでしょう。しかし、余力がない中小企業などでは対策が十分でない、もしくは全く対策がされていない可能性があります。
もし仮に今、首都直下の大規模な災害が発生したら。会社で働いている最中で、会社に備蓄が一切なかったら。想像してみてください。もし勤務先が備蓄をしていない残念な状況でしたら、自分自身で対策をするしかありません。
まずはリュックを1つ用意し、その中に水や食料などをストックしておきましょう。3日分の備蓄すら用意されていない環境でしたら、災害が落ち着くまでのシェルターとしても心許ないですよね。被災当日は勤務先や近くの避難所で過ごすのは仕方ないにしても、翌日以降に災害の状況を見ながら、自宅への帰宅や、より安全で快適な環境へと移動できるような準備をしておくと良いでしょう。
最低限、水、食料、携帯電話、現金の4つは必ず用意しておきましょう。
目次
水は持ち運びやすいサイズのものを
水は移動時に持ち運びやすいように、500mlサイズのぺットボトルで数本用意しておくと使い勝手が良いです。使い終わったペットボトルは捨てずにとっておけば水筒代わりになります。
食料は調理が要らず手軽に食べられるものを
災害発生後3日間は、食料の調達もままならない状況となり、最悪手に入らない可能性も十分にあります。食料は帰宅までの急場をしのぐことを優先して、チョコレートやカロリーブロック等、かさばらず、調理が要らず手軽に食べられるものを用意しましょう。
携帯電話やスマートフォンはバッテリーに余裕をもって
携帯電話、スマートフォンは通信手段として必需品です。ラジオアプリやオフラインマップなどを使用する場合には、モバイルバッテリーも余裕があるものを用意しておきたいですね。
現金は千円札と小銭を多めに用意しよう
昨今はキャッシュレス化が進んでいますが、被災直後はクレジットカードなどは使えないと考えてください。ライフラインや各種施設が復旧するまでは、使えるのは手元にある現金だけと考えてください。銀行のATMも同様に使えませんので、ある程度の現金は常に持ち歩くようにしましょう。災害時は1万円や5千円よりも、千円札や小銭のほうが使い勝手がよく重宝します。特に10円、100円、500円などの小銭を多めに用意しましょう。
災害時も電子マネーは使える?
Suica、nanaco、楽天Edyなど、通信回線を利用せずにオフラインでも決済できるものがあるため、常に多めにチャージしておくと安心です。現金と電子マネー両方、余裕をもって用意をしておきましょう。
上記の4つ以外にも、防塵マスク、運動靴、日用品、ウェットティッシュ、ビニール袋、携帯トイレなども用意しておけるといいですね。これらは通勤中の携行品として、常に用意しておきたいものでもありますので、勤務先の備蓄品と合わせて検討してみることをお勧めします。